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NOV 26

作文コンクール上位2作品~普通科~

授業の様子 職員室だより

10月のバルセロナ旅行(普通科)とバレンシア旅行(サッカー部)について、国語科から作文の課題が出されました。その中から教員たちで各部門上位2作品を選出しました。今回は普通科2作品を紹介したいと思います。

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サグラダファミリア (1年生)

 その日は晴れだった。バルセロナの空は青く、イギリスのどんよりした空から一転、明るく元気の出るような、まさにスペインらしい空になったことを嬉しく思った。なぜならその日は、サグラダファミリアに行く予定だったからだ。私はサグラダファミリアが今回の旅行での一番の楽しみだった。写真や日本のテレビで見た時にも毎回感心してきた。

私がサグラダファミリアで気に入っていることにはいくつかある。その一つが今なお建設中ということだ。ガウディは細かい設計図を残しておらず、ガウディが亡くなった後、ガウディを尊敬する世界の建築家たちが設計構想を推測しながら建設を行なっているのだ。今もガウディの想いが受け継がれていて、造っている今を私たちが生きられるということが私の一番気に入っているところだ。

 そしてさらにサグラダファミリアを見て思ったことは、美しい、綺麗だ、ということだった。ありきたりだが、自然を意識した色使いややわらかいステンドガラスを見ると綺麗としか思えなかった。スペインの空によってステンドガラスはサグラダファミリアの中に美しく反射していた。ガウディの想いが成し遂げられた時、もう一度訪れたいと思う美しさだった。

思い返す、あの頃 (2年生)

 バスから降りて少し歩くと、目の前には大きな建物があった。これが、ガウディの未完最高傑作とも言われているサグラダファミリアなのかと感嘆した。何より驚いたのは、この建物を建てるにあたって当初は設計図がなかったことだ。それにも関わらず、こんなに素晴らしいものになっている。完成までにはまだ200年はかかると言われてきた。しかし、現在は技術革新により2026年頃完成するだろうと言われている。長い年月をかけ、ガウディの意思を受け継ぎ、建築に携わっている人達がたくさんいると思うとすごく感動する。

P1080305 中学生のとき、私は吹奏楽部に所属していた。最初はすごく下手で怒られてばかりいた。辞めたくなることもたくさんあった。それでも全員が気持ちを一つに揃え、いい演奏ができた時は涙が出るくらい嬉しかった。当時の部員たちの目標は全国大会金賞だった。簡単に叶えられる夢ではない。練習量も倍以上に増え、精神的にも身体的にもきていた。それでもみんな弱音を吐かず、目標に向かって頑張っていた。大会当日、結果は惜しくも金賞ではなかった。もちろん悔しかったが、今までやってきたことに悔いはない。むしろ、誇りに思えた。このときの情景がサグラダファミリアを観た時に思い出された。長い間頑張ってきて、何も変えられない大きなものを作り上げたことと一致した。

 その翌年、私たちの一つ下の代のみんなが見事に全国大会で金賞を受賞した。自分達のことのように嬉しく思ったし、何よりも私たちの意思を継いで頑張ってきてくれたことにすごく感動した。サグラダファミリアが完成したら、きっとガウディも喜ぶことだろう。

 

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