英国だより

第82回目-EUの残留か離脱か-

英国は6月になったとたんに、すべてのメディアはこの話題で持ちきりになりました。1952年に出来た欧州経済共同体ECCですが、いくつかの変遷と加入国の増加を経て、欧州連合EUとなり歴史を刻んでいます。「残留するか離脱するべきか」ですが、Remain or Leaveと大文字となり固有名詞扱いになっています。Brexit(Britain英国と exit出口)の造語も出来て、離脱を意味しています。首相キャメロン氏が選挙で掲げたEU問題に関して、国民投票をするという公約が6月23日に実施されます。

いつものようにBBC News 24の朝の番組では、ニュースキャスターが座っているのと同じ赤い椅子を外に持ち出して、それぞれの方々から話を聞くことが始まりました。先日の総選挙では、連立内閣になるだろうと事前の世論調査結果が出ていましたが、大外れとなり保守党が過半数を制し、第一党になりました。また、5月に行われたロンドン市長選挙は予想どおりに、初めてのイスラム教徒でパキスタン人の移民の息子カーン氏Sadiq Khan(労働党)が、大富豪の息子ゴールドスミス氏Goldsmith(保守党)を破りました。階層と世代間の戦いの性格を帯びていると言われました。

全国の家庭に、政府からパンフレットが配布されました。6月23日までに18歳以上であれば投票する権利がありますので、6月7日の夜中までオンラインで登録することが出来ました。当日の朝のニュースで、34歳から18歳までの人々が多く登録をしていないので、登録するように呼びかけていました。当日夜9時にテレビITVの番組「Cameron and Farage Live」で、離脱派のファラージ氏と残留派のキャメロン氏が、別々に演説を行い聴衆と質疑応答をしたときに、多くの人々が登録をし始めました。すると一度に多くの人々がパソコンに殺到しましたので、不具合が生じて入力することが出来なくなり50万人が未登録になりました。-peaked at 22:15 BTS when 500.000 people were trying to register-making it subsequently crash- 結局、1日延長をして登録することが出来ました。パンフレットには、さらに情報が必要な場合は、EU Referendum.gov.ukに連絡をするように書いてあります。私は永住ビザを保持していますが、イギリスの国籍を取得していませんので選挙権はありません。友人の中にはヨーロッパで自由に移動し働ける理由のために、イギリス国籍を取得した人がいます。いつか日本も2重国籍が、認められる日が来るのでしょう。

政府からのリーフレットの表紙には「残留が英国にとって最善の選択」と書かれています。Why the Government believes that voting to remain in the European Union is the best decision for the UK.さらに「あなたと家族のために大きな決断になる。」The EU referendum is a big decision for you and your family’s future. とともに、詳しい理由が説明されています。特に今回は首相や労働党が残留を進めていますが、それでも一部の人々は反対して、カリスマ性のある元ロンドン市長のジョンソン氏は離脱派に参加しています。キャメロン氏とはいままで同志のようでしたので、話題にもなっています。英国独立党UKIPはもちろん離脱派です。このようにオープンに議論することが出来るのは、社会が健全であることの証拠だと思います。日本では18歳以上の人々が、投票することが出来るようになりました。学園は高校3年生がいますので、文科省から生徒たちの政治活動について通達がありました。さて、15日後EU Referendum:15 days to goに英国の国民はどちらを選択することになるのか、とても興味があるところです。