英国だより

第73回目-別れに-

もうすぐ卒業式です。準備をしながらそのときにより、気持ちに多少とも変化があるかもしれません。担任であれば当然のこと、思いはことのほか強くなります。人数の少ない学園ですから、公私共に知らない生徒はいませんので、別れはやはり感傷的になります。日本で勤務していたときには、大勢の生徒たちがおり知らない生徒がいても当たり前。時に、知らない先生方もいました。

先日、「260万回超再生され世界中に拡散した卒業式のスピーチ」を聴きました。2012年6月にアメリカ・マサチューセッツ州の公立高校で行われたスピーチですが、その先生が書いた本が2月にダイヤモンド社から発売されました。マカルー先生David McCullough Juniorが卒業式の挨拶で「きみは特別じゃない」You Are Not Specialと題して13分ほど話をしています。www.diamond.jp 後半に、知恵は幸福の要だWisdom is the chief element of happiness.から始まり、最後に自分が特別ではないと認識すること、そして物質主義に囚われず自分なりの人生を築くように話をしています。recognition that you are not special because everybody is special. Make for yourself, please for your sake and ours, your extraordinary life.私は特に、読書の薦めread all the time、夢大きくdream big、努力することwork hard、自分を考えthink of yourself、愛することlove everything you loveの部分が印象に残りました。卒業生にこのスピーチを送りします。

3月号英語教育の記事では、関東学院大学の金森先生が述べている文章が掲載されていました。「日本語しか使えない状態はドアが1つしかない部屋に譬えられよう。そして外国語が使えるようになることは、もう1つのドアを開けることに譬えられよう。もう1つのドアがあれば、好きな方から出入りができる。 また、外国語で話すこと自体が、母語でのそれとはちがった精神的自由をもたらす。」と外国語を学ぶ意義を述べています。学園では、まさにドアをもうひとつ見つけて体感できたはずです。

日本を離れて学園で過ごしたことはやはり特別です。その特別さを生かして、今後の活躍と世に役立つことが期待されます。当たり前に過ぎたロンドン生活の意義は、きっと卒業してわかるはずです。You are not special, but you are. 保護者に感謝し、努力した自分に誇りを持ち羽ばたいてほしいと願っています。季節は水仙が咲き始めた早春。卒業おめでとう。