英国だより

第72回目-紅茶をどうぞ-

3年生も学園生活が残り少なくなってきました。今までの訪問先は博物館や美術館などでしたが、授業の合間に、英国銀行、BBC放送局、フリーメーソン博物館、マダム・タッソー蝋人形館などに出かけました。最後に味わいたいものは、英国の紅茶になるでしょう。紅茶についての解説本は、どれも美しい写真と一緒によく書かれています。サボイホテルSavoyやリッツホテルRitz などの5星ホテルのアフタヌーンティーafternoon teaはかなり前に予約しなければいけませんし、一人50ポンド以上かかります。しかし、生徒たちがお好みのビービーベーカリーBB Bakeryの店は22ポンドで、最近では手軽に楽しめる店も増えています。観光客にとっては、一度だけなので、それこそシャンペン付きやハイティーHigh Teaなどがお薦めかもしれません。

教科書でも英国の紅茶について教材が取り扱われます。学園では2時間目と6時目の終了時の10分休みには、お茶の時間tea timeがありビスケットとともにコーヒーや紅茶を楽しみます。職場体験に行けば、お茶の時間はもっと回数が多く、いつも1年生は驚いた話をします。

ロンドンで活躍する紅茶の専門家スチュワード麻子さんの記事によれば、2010年から2015年の間に英国で販売された紅茶は9700万キロから7600万キロで22%の減少。特に、2012年から14年の間にティーバッグは13%減少しています。するとイギリス人は紅茶離れしていると思われますが、緑茶ティーバッグは50%も増加し、フルーツとハーバルのティーバッグは31%伸びています。さらに、調査では国民の54%が1日に少なくとも1杯のミルクティーを飲むと回答しました。時代の流れにより幅広く色々なお茶に興味を持ち始め、健康に関する意識が変化していると分析していました。そういえば最近、紅茶の売り場にはいろいろな種類のお茶が並んでいます。

先日、ロンドンのバラマーケット(Boroughmarket.org.uk)に出かけました。テームズ河岸のロンドン橋の近くにあり13世紀から始まった野菜や魚の市場ですが、現在ではさまざまな国の料理と食材が販売されています。日曜日を除きオープンしていますが、そこでもいろいろな種類のお茶が販売されており、値段も手ごろとは言いがたいのですが列を作っていました。紅茶も進化を続けています。種類だけでなく、ティー・バッグの形だけでも四角から丸に、さらにピラミッドの形になりました。マグカップも色とりどりです。最近は南部鉄のティー・ポットが人気です。

新聞サンSunが「英国人であると見なされる習慣」について発表しました。紅茶のメーカーのテトリーTetley Teaが2000人に調査した結果、危機的な状況に直面した際には、まず紅茶を飲んだり、昔ながらのクリーム・ティーを味わったりすると返答。さらに、女性料理家のナイジェラ・ローソンNigella Lawsonさんは1日12杯も飲んでいると言っていました。as many as 12 cups a day I like it very strong with some milk in it ちなみにタイフーン紅茶Typhoon Teaのキャンペーを担っています。栄養担当者から、飲みすぎと言われる危険な量ではないnot consuming a dangerous amountと注釈までついていました。彼女にとって新しいメニューを考えるまで、迷信のようにカップは洗わないことにしているとか。I can’t wash up the mug that I’m using until the recipe is completed.

卒業する生徒たちは紅茶を飲みながらイギリスの思い出を語り、次の世界へジャンプ。私は大好きな紅茶アールグレーEarl Greyを飲みながら、思い出とともに彼らたちに幸あれと祈ります。