英国だより

第63回目-映画「エベレスト」-

映画エベレストを見に行きました。毎週、授業で生徒たちと読んでいるメトロ新聞の2面に大きな広告が出ていました。そこには1996年に起こった真実の物語based on the incredible true story を映画化と書いてありました。ロンドンでは9月18日から公開されており、日本は11月6日となっています。

私がこの映画に興味をそそられたのは理由がありました。以前、読んだ「栄光への道」Paths of Gloryという本はジェフリー・アチャー氏Jeffery Archerの作品で、実話に基づいた物語です。主人公ジョージ・マロリーGeorge Malloryは英国の威信をかけてエベレスト登頂に3回挑戦をし、結局1924年失敗に終わります。1999年に遺体が発見されましたが、登頂に成功したかは今だになぞになっています。彼はケンブリッジ大学を卒業後、有名なパブリック・スクール9校Public School The Nineのひとつであるチャーターハウス・スクールCharter house School(1611年創立)で歴史の教師をしていました。私が持っているペーパーバックの17章100ページに、歴史の時間に生徒とのやり取りがあります。英国史を学んだ生徒であれば、誰もが知っているヘンリー8世は6人と結婚し、それぞれの妻との関係が以下の文に語られています。「離婚、処刑、死亡、離婚、処刑、生存」“ Divorced, beheaded, died, divorced, beheaded, survived. You told us last week, sir.” 毎年、授業で必ず紹介するページです。また、マロリーはエベレスト山に登る理由を聞かれて「そこにエベレスト山があるから」“ because it’s there.” と答えています。

映画は3Dですから迫力がありました。映画が始まる前に説明が流れ、4人に一人は今でも命を落とすという文があります。ニュージランドの旅行会社が、一般募集で集まったツアー客を登頂させるという企画でした。ところが登山史上最悪の遭難事故のひとつとなりました。8848メートルの山頂に魅せられ、さまざまな職業をもった人々が挑戦するのですが、半ば生きて帰らぬ人がいました。その中には日本人女性難波康子さんがおり、七大陸最高峰のうち六峰に登頂して最後の最高峰登頂を果たすために参加します。頂上に日本の旗を置き「ありがとう」のセリフが印象的です。

来年の3月12日には夢枕獏さんの「エヴェレスト神々の山嶺」が映画になります。このように人々を魅了してやまないエベレスト山ですので、日本へ帰国したときに鑑賞としたいと思います。皆様にどちらもお薦めしたい作品です。