英国だより

第54回目-マグナ・カルタ800年-

先日、ロンドン・マラソン35回目が行われました。レースは車いすから始まり、身障者、世界で活躍する女・男の走者、さらに一般の人々と分かれて実施されました。今回は3回優勝をしたことあり、オリンピックにも出場したポーラ・ラドクリフさんがこれを最後に引退することにしたので話題になりました。レースはケニア出身の選手が男・女ともに優勝しました。パリ・マラソンに学園の先生が参加しました。いつかロンドンで生徒や職員が参加できればと期待していますが、参加者が多く抽選でもなかなか当たらず、実現するのは難しいようです。

さて、その前日に大英図書館に行きました。昨年よりマグナ・カルタMagna Carta(Great Charter)について知らせがあり、 学園にもコピーが配布され廊下に飾っています。これは議会制民主主義の礎となり、自由主義を象徴する文書です。今回は800年として特別展示が行われています。1215年発行となったオリジナルは現在4つほど残っており、先日抽選で選ばれた人々が見ました。会場ではそのうち2つを展示の最後に見ることが出来ます。ジョン王がどのようにしてサインをしたのかを始め、歴史的にも興味深い品がたくさんあり、少し遅く出かけましたので時間が足りませんでした。9月1日まで展示されていますので、もう一度訪問するつもりです。皆様も事前に予約をして訪問下さい。大人は有料になっていますのでウエブサイトをご覧下さい。

5月7日には5年ぶりの総選挙が行われますので、議会政治の起源となったマグナ・カルタが特に話題を呼んでいるかもしれません。ジョン王がサインをしながら数か月後には効力がなくなっていますが、その後再び作成され16世紀にはラテン語から英語に翻訳されました。しばらく忘れられた時代もありましたが、エドワード・コーク爵によって陽の目を見るようになります。法律家で政治家でもあった彼が再度評価をしなければ、権利の請願、権利の章典、さらにはアメリカの独立宣言、世界人権宣言にも使われなかったかもしれません。豊富な資料を見ながら、先祖が残したものを大切に、その時々に生かしながらついには庶民の手に渡った議会政治の歴史に感心せざるをえませんでした。

学園で生徒たちは英国の歴史を学んでいますが、実物を見ることができるのはロンドンに住んでいるからこその醍醐味です。また、大憲章にサインをした場所ラニミードRunneymedeは学園の近くにあります。20歳になると与えられる選挙権ですが、、当たり前といえるその権利の歴史を学ぶとともに、今後の日本のあり方を考える時にしたいと思っています。