英国だより

第53回目―歴史的な日―

学園は4月10日に入学式と始業式を無事に終え、新学期が始まりました。次の日の11日は歴史的な日だと言われました。サマータイムが始まると週末にはスポーツの番組が盛んに放映されます。その歴史的な出来事―To celebrate women’s power. (女子力を祝う)―は大学対抗女子のボートレースでした。

1829年から始まったボートレースはオックスフォード大学対ケンブリッジ大学の試合です。例年ならば、男子だけのレースですが、今年は同じ日に同じコースで女子も実施され、注目を浴びました。今までは別の日に行われ、待遇も恵まれず以前には女性たちが車の駐車場で着替えることもあったとか。大学の入学に関しても女性が入学できたのは長い歴史の中ではごく最近のことですから、ボートレースもそれに比べると歴史は同じくらいかもしれません。なんだかもう当たり前になってきた男女同権ですが、意外にもまだまだ違いがあると気がついた出来事でした。最近、ゴルフ場も女性禁制だったところが解放され始めました。

今年は特に同じ日に競馬も行われたために、そちらに行くはずの有名な女子アナ(クレア・ボールディング)はあえてボートレースの実況中継をすることになり、さらに話題になりました。前日に新聞に取り上げられましたので、テレビで観戦しました。4時50分から女子、5時50分から男子のレースがありました。6.8キロを8名の人たちで漕ぐ団体競技です。テームズ河は北海にそそぐ長い河で干満の差が激しく流れがあり、レースには難しいと言われています。当日、天気が良かったのですが風と潮の流れが反しており、漕ぐのは大変だと解説していました。ほんの20分とはいえ予想できない試合です。

結局、男女ともに最初からピッチを上げたオックスフォード大学の圧倒的な勝利に終わりました。昨年9月から新学期が始まり、練習を重ねて3月に選手決定。全員大学で勉学や研究をしながら、年齢も国籍も学部も違う世界に名だたる学生たちの集団ですので、恐らく大変な日々だったと思います。

学園はこれから学期が始まります。生徒たちも性別には関係なく、持てる力を発揮し自分を大いに磨いてほしいと願っています。男女同権を主張しつつ、お互いの性差には良さがありますので、それを尊重しながら大切にしてほしいものです。