英国だより

第44回目―日本英語―

夏に仕事で一時帰国をしましたが、世は英語教育に対して熱く語っていました。特に、学校教育はスーパーイングリッシュハイスクール、スーパーサイエンスハイスクールあるいはスーパーグローバルハイスクールとかで文科省から指定を受けている学校があります。以前より遥かに英語は必要な言葉になっています。私が中学校の生徒だったとき、英語は選択科目で週3時間ありThis is a pen.  That is a pencil.といった練習をしていましたが、後に現実に即していないと批判されました。かっこよく響く英語にあこがれて、毎日ラジオ会話を熱心に聞いて真似をしていました。

教師になれば、長く学習しても英語は使えないと一蹴されて、実践的英語教育となりました。エジンバラに留学して学んだ最新の指導法はcommunicative teaching華やかりし頃で素晴らしいものでしたが、日本人の生徒にはかなり難しく、現場で実施するのに悪戦苦闘の日々となりました。学園に来てからは本場ということもあり、教材に溢れて英語演習の時間は、生徒たちと一緒に学ぶ楽しみな時間です。

英語教育の7月号で福島大学名誉教授の吉田孝先生が、「現在はEnglishesの世界であっても、日本英語は中間言語でありゴールに至るまでに渡らなければならない中間段階の学習の結果として現れる」とする論旨を書いていました。目標となる英語の習得がここロンドンで学べることを自覚して、一層がんばってほしいものです。

先学期に生徒たちとパリに行った折に、日本語を話せるガイドに街を案内してもらいました。30数年通訳をしているフランス人の方は実に日本語をよく知っていましたが、全く日本語には聞こえませんでした。生徒たちはつい興味がほかに移り、私もなんとか聞き取ろうと努力しましたが、あまりの違いに聞く気が失せる有様でした。いろいろな英語がある世になっても発音は基本ですから、学習する私たちも大切にしたいものです。中間言語から離脱して、少しでも本物に近い英語を話したいものです。