英国だより

第33回目―心に残る言葉―

今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

誰にでも心に残る好きな言葉があるはずです。短い言葉の中に込められた意味は、常に深く人々を感動させてくれます。東西を問わずにいろいろなものがあります。それらを一冊にまとめた本があり、先日ある保護者が全生徒に配布していただいたことがありました。生徒たちはそれぞれの成熟さ、感性や心理等が大きく関わっていますが、心のよりどころとして大事な言葉、座右の銘を持ってほしいと思っています。

大学の頃、教育者であり哲学者であった森信三先生から教育心理学を学んだことがありました。先生は西田幾多郎氏の最後の弟子と言われ、実に多くの書物を残しています。未熟だった私は、先生が本当に伝えたかったことをそのときに本当に理解していたのかはいささか不安があります。今では、あのような偉大な先生に授業を受けながら、なんとももったいないと思うことがしばしばあります。先生は背筋がいつもぴんと伸び、草鞋を履いて歩く姿から「人生二度なし」と言われた言葉を今でも思い出します。教職に就くと、一層先生の偉大さを知ることになりました。時折、当時を懐かしくちょっと緊張した気分で思い出すことがあります。さらに、先生を慕っていた詩人の坂村真民さんの言葉「念ずれば花ひらく」は、いつも心が真摯になれる気がして生徒に送りたい大好きな言葉です。

今年も先人の言葉を引き合いに出しながら、生徒たちとともに充実した1年を過ごしたいと思っています。森信三先生や坂村真民先生に興味のある方は是非ウエブサイトでご覧下さい。