英国だより

第31回目―スコットランドへー

先日、久々にスコットランドへ生徒たちと研修旅行へ行ってきました。これは学園が行う3年ごとの旅行です。首都のエジンバラは私にとって留学の地であり、英国における第二の故郷でもあります。当時は数十年ぶりの冷夏となり、ジャムが作れないというほどの悪天候で、日本から持参した半袖の服を一回も手を通すことなく過ごした夏でした。大学は英語の教師としての再教育の場所。世界から国費で集まってくる先生達は、多くが英国の旧植民地から来ていましたので英語に問題もなく常に劣等感にかられていました。そのおかげで世界も広がり、本当に良い勉強になりました。

古い街並みに親切な人々。でもちょっとやっかいなスコットランドなまりの英語には閉口しました。どうしてここにいるのか疑問にさえ思えたときがありました。席を並べる先生達の英語もまさにEnglishesだったのです。英語教授法は最先端でしたが、それを日本の英語教育に生かすためにはどうするべきかという問題に直面しました。日本人は一人もなく孤独でしたが、休暇ごとに帰宅するロータリアンRotarianの家族は実に鷹揚で、暖かい家族でした。自分もこのような家庭を築きたいと思わせるほど理想的な夫婦でした。

懐かしい想い出が詰まったロイヤル・マイル(エジンバラ城からホリルード宮殿まで)を生徒たちと歩いている自分がちょっと不思議にも思えました。日本、さらに学園で教師を続けることが出来たのは、きっとエジンバラで学んだおかげです。生徒たちとおしゃべりをしながら、教員生活をちょっと誇らしくも愛おしくも思えました。

イギリスから抑圧され戦ってきたスコットランドは、ついに来年英国連邦から独立するかどうか国民投票が実施されます。これは日本人では多少わかりにくい感覚かもしれませんが、1314年のバノックバーンの戦いで独立を果たしてから700年後の投票です。陸続きでありながら、民族、言葉、歴史が違うために独立を願う人々。来年の秋に出る結論がどのようになるか興味津々です。