英国だより

第二十三回目ー別れのときー

3月は3年生と別れの季節です。考えてみれば、3年間の高校生活は実に短いものです。過ごし始めた1年生の時にはなんとも長く、憧れのロンドンもちょっと霞みます。2年生になると、もう進路の話になり、うかうかしてはいられません。3年生の1学期までは皆と一緒に過ごせますが、それからは大学へ受験に出かけて、坂を転がるようにあっと言う間に終了します。思い起こせば、ちょっと大変でしたが生徒たちと一緒に過ごした学校行事や研修旅行などの時間は本当に楽しかった。私の良き想い出に追加です。生徒たちの成長は保護者とともに教師冥利に尽きます。

      実多い人生になるように祈ります。卒業おめでとう!

 今年の卒業式は在校生たちと相談をして「旅たちの日に」を皆で合唱することにしました。私が生徒の時にはもちろん「仰げば尊し」。スコットランドの農民詩人であるロバート・バーンズが作詞。先生になった時には武田鉄也さんの「贈る言葉」。そして今は「旅たち」です。やはり時代の流れです。大学受験があるために卒業式に全員が揃うことができませんので、学園ではロンドンで卒業式、さらに日本でも卒業生を送る会を行っています。この歌はご存じのように、埼玉県秩父市にある中学校の校長先生と音楽の先生から発信され今ではほとんどの生徒たちが知っている卒業の歌になっています。秩父市は、私にとって第二の故郷で夕方6時になると子供たちが自宅に帰るように音楽が流れますが、3月はもちろんこの曲です。これが作られたときに私はすでにロンドン学園で教師をしていましたので、生徒たちと歌ったことはありませんでした。今回始めて生徒たちと歌い、この歌の素晴らしさを生徒たちとともに味わうことが出来ました。作詞した校長先生は一昨年亡くなられましたが、生徒たちを愛してやまなかった先生を思いながら、自分も手本としようと思います。

 毎年イギリスでは日本より1か月早く母の日を祝います。今年は3月10日でした。先日、急に母が亡くなったこともあり、カードを送ることもなくなり悲しくもあります。その夜に息子からもらったメールがひどく嬉しいものでした。卒業生は保護者の方々に感謝を忘れずに、次のステップにジャンプ!私たちは気持ち新たに、来月新入生を迎えます。