英国だより

第二十二回目ー冬の終わりにー

イギリスはご存知のように10月の最後にサマータイムが終わります。すると夜中の2時に時計を1時間遅らせるのでその日は25時間になります。ちょっと得した気分ですが、それからというもの陰鬱な冬がやって来ます。ひたすら日の長さが短くなり、1月までは暗い中に登校して、暗い中下校するといった生活。体育は外で行う事が出来ないので、学園では水泳の授業になります。冗談でなくうつ病になる人がいるとか。美術館を訪問したり、音楽会やミュージカルを鑑賞したりして気分を晴らすのも理由がわかる気がきます。ちなみに今年は3月31日にサマータイムが始まり、23時間の1日です。

本ではなにかと討議をして、一度はサマータイムを採用したことがあるようですが、そのような日の短さではありません。昔、高校の英語の教科書に、日の長さがずっと続く夏に、子供がどうして陽が落ちていないのに、寝なくてはいけないのかお母さんに文句を言っている文章がありました。日本にいた時には、本当の意味がわかりませんでしたが、住んでみて始めてその子供の心境が分かります。日本にも「冬来りなば、春遠からじ」という言葉があります。

 まずは、スノードロップが咲き、次にクロッカス、そして水仙。William Wordsworthの詩の如くにA host of golden daffodils…が恋しい季節です。でも、店ではすでに一束(20本ほど)1ポンドで販売をしています。また、街ゆく人を見れば胸に水仙をつけている人々がいます。それはGreat
Daffodil Appeal by Marie Curie Cancer Careというガン撲滅や治療のために使われるチャリティ団体のシンボルです。日々春をちょっぴり感じながら、待ち遠しい季節です。春よ来い!早く来い!

 先日、地下鉄開通150年祭があり1863年の当時走らせていた蒸気機関車が地下鉄を通りました。私は幼少のときに蒸気機関車に乗って、青森から札幌に転校しました。こんな話を生徒にすると、本当に時代の移り変わりを感じてまるでお婆さんになった気がしています。