英国だより

第十六回 ― オリンピックのロンドンから ―

 夏のロンドンは何と言ってもオリンピック一色になりました。4年前の中国の威信をかけたものとはかなり違ったゲームとなりました。3回目のオリンピック、節約、
警備の薄さ、交通渋滞等の問題で始まる前から話題には事欠きませんでした。
 さて、開会式は日本の新聞にも書かれ、地元もBritishと言わせたように英国そのものの雰囲気がする式典となりました。英国史を教えている私にとっては「ほら、
産業革命!でしょ」と言わずにはいられませんでした。まさに3年生が学習しているところです。世界に先駆けて起こったこの出来事は、大英帝国そのものの繁栄を示して
いました。ヨーロッパにおいてちっぽけなイギリスが歴史の流れの中で、大きな影響力を持つ国への発展したことは歴史を学ぶ上において大変興味のあるところです。
そしてさらに、女王陛下60周年はなんとビクトリア女王に追いつく勢いです。斜陽国と言われながらも世界を先導している国に敬意を払わずにはいられません。やはり
女王とは繁栄を意味するのではないかと思わせます。そして閉会式は英国を知らしめる音楽とファッションの祭典でした。
 競技については皆様もよくご存じのとおりです。期待されすぎてメダルが取れなかったり、アピールしてメダルが取れたり、当然のようにメダルを獲得したりと様々でした。
無事終わってみると、愛国心そのものを感じさせる祭典だったように思いました。キャメロン首相が言ったように英国に誇りを持たせた "Proud to be
British"でした。
会場での英国選手への応援はそれはそれは熱が入り圧倒されたものです。経済や社会問題を一瞬でも忘れて、皆で味わう一体感は爽快な気分でもありました。メダル
の為にどれだけ自己犠牲をしながら努力したか、周囲もどれだけ応援をしたか。オリンピックは実にそのような要素があったのだと改めて感じた次第です。何と言おうと
熱狂的に英国と日本を応援した日々でした。
 まもなくパラリンピックが行われますが、学園も始まりチケットは完売で手に入らない状況です。チケットのいらない沿道であるいはテレビで生徒たちと応援をしたいと
思います。