英国だより

第十一回 ― 出会いは別れの始め ―

 この言葉はよく聞きますが、英文法の動名詞を学ぶときに出てくる例文でもあります。

     Meeting is the beginning of
parting.

 先日、17人の生徒たちが飛び立って行きました。毎年迎えながらいつも違った感慨があります。3年や2年、1年間の学園生活は各自に想い出があります。
それぞれの進路に向かっていきました。国立や私立の大学へ進学するもの、あえて専門学校へ行くもの、イギリスに残って進学するものと人数が少ないのもかかわらず
に実に多様に選択しました。どのような進路を取ったとしても、是非がんばってほしいと願っています。
 これからの人生ですが、前途洋洋とは言い難い世界や日本の状況です。それでも選択した人生を大切に、世界を股にかけて大いに活躍することを祈っています。
生徒たちと公私ともに過ごすことが多く、まるで家族の一員のような日々でした。答辞ではありませんが、楽しいことばかりでもなく、苦しいこともありました。生徒への指導
がうまくいかない日々もありました。私たち教員も精一杯の努力をしているにもかかわらずに、上手に通じ合えなかったかもしれません。それでも、卒業式は生徒と同様に
教師にとっても良かったと思える一瞬です。
 私の親友たちは同じ学校で部活をともにしながら卒業すると、主婦になって育児に専念したもの、独身で同時通訳者として活躍しているもの、再婚してアメリカに移住した
もの、そして私はここ学園で長いこと奉職しています。留学をしたスコットランド・エジンバラでの異国の友人たちはそれぞれ自国へ戻り、英語教育の指導研究を続けている
もの、管理職になったもの、エイズや内戦で亡くなったものとそれぞれです。人それぞれの人生ですから、出来るだけ後悔のないようにと自分に念じています。
 さて、息子の卒業式ではほっとするだけでなく、本当に嬉しくて涙が出ました。そのときに友人のお母さんに涙は結婚式に取っておかなければと言われました。
ともかく学校と先生方へのお礼の気持ちは数えきれないほどでした。同時に子育て卒業でもあり、親として別の感慨がありました。

卒業生諸君へ 本当におめでとう!また、いつかどこかでお目にかかりましょう。