英国だより

第86回目-博物館・美術館へ-

ロンドンにはたくさんの博物館と美術館があります。もちろん一番有名なのが大英博物館でしょう。ロンドン在住のジャーナリスト清水晶子さんによれば、そのすそ野に200余りもの中小館があることは、意外と知られていないと書いています。英国ニュースダイジェスト6月号で、世界のアート施設入場料ランキング2015年が紹介され、1位にルーブル美術館、2位大英博物館、3位メトロポリタン美術館、4位バチカン美術館、5位ナショナルギャラリー、さらに7位にはテート・モダンとなっています。

 

このランキング10位の中でロンドンは、2位、5位、7位と3か所あるということですから、学園の生徒たちにとっては、実に恵まれた環境だと言えます。さらに、2年次にはバチカン美術館、3年次にはルーブル美術館も訪問します。ロンドン市内にあるものは学校行事として連れて行きますが、週末には外出を許可していますので、好きな時にじっくりと鑑賞することが出来ます。特に、617日にはテート・モダンTate Modernの新館がオープンし、ロンドンの巨大文化施設のひとつにもなっています。どこの場所も、特設展示以外はすべて無料です。ここは昔の火力発電所を利用しています。角砂糖の製造などで財を成したヘンリー・テートHenry Tate氏が持っていたコレクションを寄付しようとしたところ施設がなく、テート・ブリテンも埋まってしまったために、拡張案の一つとして現代美術に特化した美術館として開館しました。早速、出かけてみると巨大なオープンスペースにまずは圧巻。そこにモダン・アートが身近に置かれ、ほかの美術館とは一味違った絵画鑑賞が出来ました。

 

先日、シェークスピアの作品を展示しているテート・ブリテンTate Britain Shakespeare 1616-2016 にも行きました。一時、市民戦争により劇は衰退しますが、ジェームズ2世のときに復活をして以来、絵画においても劇を自由に描けるようになりました。劇中に登場する人物たちが、画家の創造力によって巧みに描かれていました。その後、ウイリアム・ターナーWilliam Turnerの絵画を見ようと移動したところ改装中で81日のオープンとなっていました。ちょうど責任者curatorがいて質問をしたところ、彼の作品はおよそ400くらいあり、今回は自分が選び4年くらい展示品は変わらないとのことでした。ペンキを塗っている部屋があったり、作品を飾っている真っ最中だったりと作業を見せるのも想定内なのかもしれませんが、それもまた興味深く楽しいものでした。

 

夏にはいろいろと調べて、のちに生徒たちと一緒に出かけたいと思います。生徒たちは3年間でいくつ博物館と美術館に出会るのか考えてみるもの面白いものです。世界遺産もあり、やはりロンドンはジョンソン博士Dr.Johnsonが述べたように飽きない街ですから、これからも探索が続きます。